最近、アクアリウム界隈で人気が高まってきている水草「ニューラージパールグラス」。
地面を這う様に成長する特徴があるため緑の絨毯を作りたい方にはオススメの水草ではあるのですが、その特徴のため高さが全然ない水草になりますので、植栽が非常に難しいのです。
そこで、ここではそんなニューラージパールグラスを簡単に植栽させる裏技的な方法をご紹介いたします。
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ミスト式で根張りを待つ方法
ニューラージパールグラスを簡単に植栽する方法の一つ目としては、他の記事でも紹介しているミスト式という方法となります。
そもそもニューラージパールグラスの植栽が難しい理由としては、水草には浮力がありますので、その浮力に負けない固定力を水草の根や茎に加える必要があります。
なので、一般的な水草の場合は、縦に長い水草の場合は根だけではなく茎の半分くらいの位置まで埋めてしまうという力技で固定する事が可能なのです。
しかし、ニューラージパールグラスの場合は冒頭でもご紹介の通り、とにかく高さのない水草であるので同じ方法をとってしまうと水草全てをソイルの下に埋めてしまう必要があるのです。
ミスト式の内容
なので、このミスト式の様に「浮くのであれば水を張らなければいい」という考えで、しばらくは霧吹きで湿らせた環境だけで成長させるという方法となります。
そして、注水してもニューラージパールグラスが浮いてしまわない程度に根がソイルの深くまで伸長するまで待ち、その後注水するという方法となります。
もちろんニューラージパールグラスは水草ですので、根が伸びるまでの間は葉が乾いてしまわない様に毎日霧吹きをかける必要がありますし、光合成を行わせる為に照明もつける必要があります。
ミスト式のメリット
このミスト式によるニューラージパールグラスの植栽のメリットは、何と言っても仕上がりが非常に綺麗である点にあります。
後述でご紹介する方法でも、ニューラージパールグラスを簡単に植栽することは可能なのですが、完成後の綺麗さはこのミスト式がダントツで綺麗に仕上がることでしょう。
ミスト式のデメリット
逆にミスト式のデメリットとしては、植栽から注水&生体導入ができるまでの期間が長いという点が挙げられます。
前述の通り、植栽をしてもそこから根が十分に伸びるまでの数週間は注水する事が出来ません。
もし、根が伸びきる前に注水すると、せっかく綺麗にうわっていたニューラージパールグラスも浮力に負けてしまい、抜けて水面に浮いてしまうので、辛抱強く待ち続ける必要があります。
2つ目のデメリットとしては、水槽内に設置するヒーターが使えないことから、冬場などはニューラージパールグラスを入れる水槽内の温度が低くなってしまい、(根の)成長速度が落ちてしまうのです。
なので、冬場にミスト式で植栽する場合は、更に長い間根が張るのを待つ必要があります。
パネルヒーターで水槽ごと保温することは可能。
追いソイルで軽く埋める方法
ニューラージパールグラスを簡単に植栽する2つ目の方法としては、追いソイル(後からソイルを振りかける)による植栽方法となります。
追いソイル法の内容
この追いソイルによるニューラージパールグラスの植栽方法は、名前だけ聞いてもいまいちイメージしにくいものでしょう。
ただ、内容としては非常に簡単なものとなります。
その方法は、まず水槽の底に普通にソイルを敷き詰めます。そして、そのソイルの上にニューラージパールグラスを適度な間隔を開けて軽く置きます。
この状態では、ソイルの中に植えていないので注水すれば当然そのまま浮いてきますので、その上から更にソイルを振りかけていく方法が、この追いソイル法です。
もちろん、ニューラージパールグラスが完全に埋まってしまうまで追いソイルをする訳ではなく、根だけが埋もれて葉の5割は地表に出ている状態にすることがポイントです。
追いソイル法のメリット
この追いソイルによる植栽はとにかく楽であることがポイントです。
水草の植栽はただでさえコツが分からなければ失敗してしまう程の難易度ですが、この追いソイルであれば水草は地面に置くだけ、そしてその上からソイルを撒くだけという誰でもできる難易度ですので、他の植栽方法では出来る自信がないという方にオススメです。
また、この方法であれば追いソイル後は、そのまま注水することも可能ですので、生体導入を急ぎたい方でも取り入れることが出来る植栽方法です。
注水時にソイルが動く様な入れ方をすると、当然ニューラージパールグラスが掘り出されて取り返しがつかない状態になりますので、注水は慎重に行いましょう。
追いソイル法のデメリット
ただ、この方法によるニューラージパールグラスの植栽方法は、どうしても綺麗に仕上げる事が出来ないという面もあります。
実際に上記の写真をご覧になっていただければお分かりいただける様に、根の一部が浮力で地面から出てしまっている箇所がいくつか存在します。
もちろん、上からソイルが被っていますので、水草全体が浮いてきてしまう事はありませんが、それでもなかなかに無様に見えてしまうのです。
また、この植栽方法はコリドラスやヤマトヌマエビがいる水槽では相性が悪く、生体導入後に掘り返されてしまう可能性が高いので、その点も事前に把握しておく必要があるでしょう。
まとめ
ニューラージパールグラスは水草の中でもかなり植栽の難易度が高い水草と言えるでしょう。
しかし、他の水草の植栽で用いる様な方法ではなく、上記でご紹介している様なミスト式や追いソイル法で植栽する事で、かなり簡単にニューラージパールグラスの植栽を完了させる事が可能となるでしょう。
もちろん、どの様な水槽にするのか、生体導入までの時間的制限など、状況によってどちらの方法が最適になるかは異なってきますので、ご自身にあった方法でニューラージパールグラスの植栽を行っていただければと思います。