アクアリウム経験者からすれば、ベタの飼育は他の熱帯魚に比べて非常に楽な部類に入ります。
しかし、ネット上にはベタの飼育は「難しい」という情報がちらほら見かける事があります。
これにはベタの飼育に関して、間違った知識を用いている事が原因になっている事が多いためです。
そこで、ここではベタの飼育に関して押さえておくべきポイントについてご紹介します。
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ベタの飼育が難しいと言われる原因と対策
ベタの飼育が難しいと言われている原因を調査した結果、そこそこの割合でベタの飼育開始から数週間で死なせてしまっているという情報を見かける事ができました。
そして、それらの原因はやはりベタの飼育方法で間違った知識を用いているために起こっていたのです。
その勘違いは主に以下の5つのポイントである事が多いので、これらのポイントを中心にご紹介します。
注意
- 狭すぎる飼育環境
- 不適切な温度管理
- 不十分な水換え
- 複数飼いによるケンカ
- 購入個体の選定ミス
適切な空間が必要
まず、一番多かったミスとしては、ベタの飼育水槽に関する勘違いです。
確かにベタは「ワイングラスで飼える熱帯魚」と表現される熱帯魚ではありますが、ワイングラス程の空間が最適という訳ではありません。
むしろ、狭すぎる空間はベタにとってはストレスになりますし、ヒレを十分に広げる事ができずに癒着を招いてしまう可能性もあるのです。
したがって、ベタの飼育を検討される場合には、ある程度遊泳できるだけのスペースを確保できる大きさの水槽やガラス瓶で飼育する必要があります。
低温には弱い
ベタは他の熱帯魚に比べて、ごく僅かですが低温に耐える事が可能です。
可能ではありますが、それはギリギリ耐えられるというだけであって、やはり最適な水温としては26℃前後の水温が望ましい環境となっています。
なので、冬場に際にヒーターなしで飼育していると、そのうちベタの免疫低下も招いてしまい、どんどん弱って最終的に死んでしまうのです。
水質悪化への耐性は限度がある
ベタは水質悪化に強い熱帯魚ですので、一般的な熱帯魚ほど水換えを行わなくても生きていく事は可能です。
が、この水質悪化にもやはり限度はあります。
ベタも生体ですので、餌を食べればフンをします。そしてそのフンをそのまま放置していれば、水中に有害なアンモニアが充満していきベタの健康を徐々に害していく事になります。
なので、いくらベタど言えども濾過フィルターなどの設備がない水槽での飼育の場合は、定期的に糞の回収や水換えを行う様にしましょう!
水換えの際の新しい水には、もちろんカルキ抜きと水温調整が済んだ水を使用しましょう。
ベタ同士の混泳はNG
次によく見かける勘違いとしては、「1匹だけで飼育するのは可哀想だから、2匹で飼ってあげよう」というものです。
ベタは闘魚としても有名な熱帯魚ですのでベタ同士、特にベタのオス同士の混泳は基本的にNGとなっています。
この勘違いの末路は結構悲惨で、弱い方のベタが死ぬまでもしくはボロボロになるまで戦い続ける事になります。
もちろん、勝った方も無傷ではありませんので、ヒレがボロボロになって見るも無残な状態で飼育を続ける事になるでしょう。
ヒレは時間が経てば再生しますので、その点はご安心ください。
購入時点で弱っている
5つ目の原因としては、そもそもの話、ベタを購入する時点ですでに弱っている可能性が非常に高いのです。
ホームセンターなどのペットコーナーで見かけた事があるかも知れませんが、前述でご紹介の通り本当にワイングラス程の大きさしかない小さな容器に入れられて売られているベタがいます。
こういったベタは、前述でもご紹介の通りストレスなどが原因ですでに弱ってしまっている可能性が非常に高いのです。
しかも、入荷したてのベタではなく売れ残りでずっとその容器に入れられているベタとなると、購入して最適な環境で飼育してあげても長生きできない可能性が高いでしょう。
なので、ベタを購入する場合には多少狭くても動き回れるほどのスペースを確保されている環境で展示されている個体を、もしくはチラシなどでベタを掲載されている場合は大量入荷された可能性が高いので、容器に入っていてもさほど時間が経過していないであろう個体を選ぶ様にしましょう!
近くに良い個体が販売されていない場合は、通販という手段もございます。
適切に管理すればベタの飼育はむしろ楽!
以上がベタの飼育が難しいと言われる原因と、その対策となります。
何もかもが初めてという方にとっては、確かにベタの飼育(というか熱帯魚の飼育自体)は難しいものかも知れません。
しかし、注意すべき点は前述の通りある程度限られている項目となりますので、そこさえ押さえておけばベタの飼育は思ったよりも難しくないのです。
私の場合であれば、自宅に15cmのベタ水槽の他に30cm水槽で一般的な熱帯魚も飼育しています。
なので、この2つの水槽を比較すると分かりやすいのですが、圧倒的にベタ水槽の方が管理が楽チンなのです。
もし、今後ベタの飼育を検討されている方がいれば、敬遠される必要はありませんが一度ここで紹介しているベタの飼育方法に関する内容を一読されてから、購入していただければと思います。