ほとんどの方が人生で一度は経験するであろう引越しですが、たださえ大変なこの引越しが熱帯魚を飼育しているという条件が加わるだけで、非常に厄介な事になるのです。
引越しの距離や日数によってはそもそも不可能な状況になる事もありますので、今回は引越しの際の水槽の移動方法やその他の選択肢についてご紹介いたします。
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熱帯魚などの水槽は引越し業者NG
「水槽の引越しなんて、引越し業者に任せれば良いじゃん!」
と思われる方もいるかも知れませんが、熱帯魚や他のペットの引越しに共通している事として、引越し業者側で生き物の運搬ができないというルールが設けられているのです。
もちろん、トカゲやカエルなども生き物ですので、同様に引越し業者に荷物と一緒に新居まで運んでもらうことが出来ないのです。
なので、犬猫などに関してはキャリーケースなどに入れて、飼い主さんと一緒に新居に移動するという方法になりますが、熱帯魚に関しては水槽丸ごと持って移動するのは非常に困難です。
熱帯魚の引越しを行う方法
それでは、どの様な方法で熱帯魚の引越しを行うことが出来るのか。
それについて、いくつかの選択肢をご紹介いたしましょう。
生体のみ自分では運ぶ
まずは、熱帯魚の飼育環境である水槽などの大きくて重たいものは、水を抜いた状態で引越し業者に持っていってもらうのが一番楽な方法でしょう。
そして肝心の熱帯魚などの生体に関しては、仕方ないので自分で保温の効く容器などに入れて引越し先に持っていくというシンプルな方法となります。
もちろん、この際にはいくつか注意点がありますので、その点については後述にて解説したいと思います。
熱帯魚の引越し専門業者を使う
2つ目の方法としては、熱帯魚の引越し作業を専門に行なっている業者が存在しますので、そちらに依頼して引越しを行うという方法があります。
とは言ったものの、そこそこ高い料金設定になっていますので、シンプルな水槽だった場合は新しく水槽などを購入して立ち上げた方が安くついてしまう可能性もありますので、正直人によってはコスパの悪い選択肢になる可能性があります。
逆に、レイアウトや水草に拘って立ち上げた水槽だったり、かなり大型の熱帯魚を飼われている水槽の場合は、それだけの料金であっても引越しができるのであれば支払いを行う価値は十分にあると言えるでしょう。
なお、選択肢としては3つ目も存在していますが、その話を行う前に熱帯魚を自分で運ぶ際の注意点について先にご紹介しておこうかと思います。
熱帯魚を自分で引越しさせる場合の注意点
水槽や器具の移動は引越し業者に任せるとして、熱帯魚やその他生体を自分で運ぶ際にはいくつか注意点があります。
その注意点は、生体を死なさずに引越し先まで運搬する為に重要な項目であり、そして意外と難しい内容となりますので、事前準備も含めて入念に準備する必要があります。
移動させる容器の準備
まず初めに必要なこととしては、熱帯魚などの生体を入れて運搬するための容器の準備です。
そして、ここで注意が必要なのは、容器としての役割を果たすだけの物ではなく、しっかりと水温を維持できる構造になっているものを準備する必要があるということです。
というのも、蓋付の容器であれば100均でいくらでも購入できますが、相手は温水で生活している熱帯魚ですので安物の容器では水温を維持することが出来ず1日も持たない可能性が非常に高いです。
なので、容器としては発泡スチロールやクーラーボックスタイプのものを準備する様にしましょう。
ちなみに、ミナミヌマエビやアカヒレの様な低水温でも生活できる生体の場合は、最低限の広さを確保できるのであればタッパーなどで移動させることも可能です^^
その場合でも急激な水温変化は弱らせてしまう原因になりますので、数日前からヒーターを切って徐々に外気温に近づける様にしましょう。
酸欠の防止策
次に必要な注意点としては、移動時に生体が酸欠にならない様にすることです。
もしこれが短距離の引越しで1時間ほどで引越し先に到着し、容器の蓋を開けて空気に触れさせることが出来る状況であれば、特別対策しなくても水中の酸素量は持つでしょうが、それ以上時間がかかってしまう移動の場合は対策が必要になります。
とは言え、移動中にコンセントの確保を行うことは出来ませんので、そう言った場合には電池式で動かせるエアレーションを使用する様にしましょう。
餌について
生体を容器に入れている間は基本的に濾過フィルターの機能も停止していることになります。
なので、水が汚れてしまう行動はできる限り抑える必要がありますので、熱帯魚の糞と餌やりは移動中には少なくする、もしくは0に近い状態にしておきたいです。
よって引越しの前日から、熱帯魚は絶食を開始する様にして引越しが完了するまでは餌を与えない様にしましょう。
恐らくないかとは思いますが、引越し完了まで3日以上時間がかかってしまう場合は、3日目に少しだけ餌を与えて生体の免疫力が低下しすぎない様にしましょう。
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譲渡する(里親)という選択肢も
そして、引越しのタイミングで熱帯魚水槽をどうするか考えた場合の第三の選択肢として、熱帯魚を里親に出すという方法が挙げられます。
この場合、生体のみを譲渡して水槽などの機材は引越し業者に新居に運んでもらうというパターンだけではなく、水槽や機材ごと譲渡して新居では新しく水槽を買い直して時間をかけてレイアウトを組んでいくというパターンも可能となります。
今まで可愛がっていた熱帯魚を手放しのはかなり寂しいですが、前述でご紹介の熱帯魚の引越し方法を行ったとしても弱らせてしまったり、最悪の場合死なせてしまうリスクもありますので、そうなるのであれば初めから近隣で熱帯魚の飼育経験がある方にお譲りした方が彼らにとっては安全でしょう。
ちなみに、熱帯魚の譲渡先としては以下の記事でも紹介している様に、ジモティーやペットのおうち等で里親を探すことが可能です。
熱帯魚の引き取りができる場所やサービスは?実際に利用したオススメの譲渡先をご紹介
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まとめ
熱帯魚の引越しは、通常の引越し業者に依頼することは出来ませんので、自分で別の方法を模索する必要があります。
その際の選択肢としては、以下の3つの方法が挙げられます。
熱帯魚の引越し方法
- 自分で熱帯魚を運ぶ
- 熱帯魚の引越し専門業者に任せる
- 近隣の方に譲渡する
ちなみに、私もこの度真冬の時期に引越しを行うことになりまして、引越し期間も24時間以上かかるとの事でしたので、悲しいですが熱帯魚は里親に出すことにしたので、お別れとなります(水槽も一緒に譲渡済み)。
ただ、ミナミヌマエビに関しては前述の通り低温でも死ぬ事はありませんので、タッパーに入れて一緒に引越しを行うことになりました。
もし、同じ様に熱帯魚の引越しを行う必要がある方がいらっしゃいましたら、この記事が参考になればと思います。
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