熱帯魚のベタは比較的手のかからない熱帯魚で、水質悪化にも強いとされる種類です。
しかし、だからと言って全く水換えを行わなくても問題ないかというと、当然そういう訳ではありません。
そこで、ここでは水槽内の環境別に最適なベタ水槽の水換え頻度についてご紹介いたします。
スポンサーリンク
フィルター設置のベタ水槽の水換え頻度
まずは、ベタ水槽に大なり小なり濾過フィルターを設置している場合について。
この場合は、水槽内で水の循環がされており、多少は水質浄化が行われている状態にありますので、そこまで高頻度で水換えを行う必要はありません。
糞の撤去を行っている場合
この環境下であれば、ベタの糞から発生する有毒なアンモニアも分解される速度は早く、少しは緩和される事でしょう。
それに加えて、毎日ベタの糞をスポイト等で物理的に水槽外へ撤去している場合は、当然それだけ水質悪化の要因を少なくしている事になります。
なので、この場合であれば、ベタ水槽の水換えは2〜4週間に1回の頻度で十分と言えるでしょう。
もちろん水槽の大きさによっても頻度は左右されますので、併せて確認すると良いでしょう。
20cmキューブ水槽以下 | 25cmキューブ水槽以上 |
2週間に1回 | 1ヶ月に1回 |
糞を自然分解に任せている場合
続いては、上記と同じくフィルターありの環境下で、今度はベタの糞は放置でバクテリアによる自然分解に任せている場合について。
糞を放置すればするだけその期間はアンモニアが発生して水中に溶け込み続けますので、物理的に取り出すよりも水質悪化の進行具合は早まります。
なので、この場合のベタ水槽の水換え頻度はフィルターがあったとしても、1〜3週間に1回の頻度が望ましいでしょう。
20cmキューブ水槽以下 | 25cmキューブ水槽以上 |
1週間に1回 | 3週間に1回 |
濾過フィルターの無いベタ水槽の水換え頻度
続いては、球体水槽などでよく見られる濾過フィルターが無いベタ水槽の場合の水換え頻度について。
この場合は前述とは少し異なり、水の循環が非常に緩くベタの糞はどこかのタイミングで取り除く必要があります。
毎日糞の除去を行う場合
まずは、毎日ベタの糞の片付けを行っている場合について。
濾過フィルターがない状態ではありますが、それでも多少はソイル部分に定着しているバクテリアがアンモニアの分解に貢献してくれていますので、糞の片付けを行っているのであれば多少は水換えの頻度を減らしてしまって大丈夫です。
なので、水換えの頻度としては2週間に1回の頻度で大丈夫です。
糞の除去はほとんど行わない場合
次に、ベタの糞の除去をほとんど行わない、1〜3ヶ月に一回ほどの頻度でしか掃除をしないといった場合には、それだけ水質悪化が進んでしまいますので、比較的に高頻度な水換えが要求されます。
具体的には、1週間に1回の頻度が望ましく、放置3ヶ月ともなってくるとこの頻度でも間に合わない位に水の腐敗が進んでいる可能性があります。
なので、一旦は1週間に1回の頻度で水換えを行い、水槽の水の匂いを嗅いだ際にアンモニア特有の酸っぱい匂いや、明らかな腐敗臭がする場合に水換えの頻度を高めるようにしましょう。
注意
ベタは水質悪化に耐性があるという事ですが、高頻度の水換え(水質変化)に強いという訳ではありません。なので、水換えを行う度に多少は負担がかかっている状態ですので、それが連続すると流石にベタでも弱ってしまうでしょう。
なので、週1頻度の水換えでも匂いが気になる場合は、水換え頻度をあげるよりもソイル面の掃除を行う方がベタにとっても悪臭の原因にも高い効果が得られるでしょう。
スポンサーリンク
水換えの際の注意点
以上が、ベタ水槽の大きさや環境別に最適な水換えの頻度となります。
ここで併せて確認しておくべき内容として、ベタ水槽の水換えの際の注意点についてもご紹介しておきましょう。
1回の水換えの量
一つ目の水換えの注意点としては、その交換を行う水量についてです。
初めて熱帯魚を水槽に入れる際には水合わせを行うと思いますが、あれは急激な水質変化に熱帯魚がダメージを受けてしまわないようにする為に行う作業です。
これと同様にベタ水槽の水換えの量を一気に大量に行ってしまうと、水槽内の水質が急激に変化してしまいますので、ベタに大きな負担がかかってしまうのです。
なので、水換えを行う際には、水槽全体の1/3の水量を上限に交換する様にしましょう。
新しい飼育水の水質調整
続いては、新しくベタ水槽に入れる飼育水の調整について。
おそらくご存知かと思いますが、ベタ水槽に入れる水はカルキ抜きが済んでいる水を使用する様にしましょう。これを水道水をそのまま利用してしまうと、水道水に含まれるカルキ(塩素)によってベタが多大なダメージを受けてしまい、一気に弱ってしまうか最悪の場合は死んでしまう可能性もあります。
また、水質調整で見落としてしまいがちになる水温に関しても注意しましょう。夏場は、水道から出した水がちょうど良い温度になっている事が多いので、そのままの感覚で冬場に同じように水換えを行ってしまうと、水槽内に冷水が注がれてしまいベタが急激な水温変化によって弱ってしまうのです。
まとめ
これらの内容をご覧になられて、「ベタは飼育が楽と言われる割に、意外と手間がかかるの?」と思われるかもしれませんが、この水換えはかなり簡単です。
ベタ水槽の大きさであれば、コップ1〜3杯分を水槽から出して減った分の水量の水道水をバケツなどに貯めてカルキ抜きを投入、温度調整を行ったのちそのまま水槽に投入するというだけの作業ですので、慣れてしまえば1分で完了させれる内容となっています。
これでもまだ面倒だと感じる場合は、そういった方向けの水換え不要なタイプのベタ水槽も販売されていますので、もっと手軽にベタの飼育を行う事も可能です^^