水槽の掃除屋として人気の高いミナミヌマエビは、様々な熱帯魚などの水槽で活躍する事ができる生体です。
しかし、彼らは熱帯魚ではなく甲殻類に該当する生体ですので、同じ水槽に入れる際には相性に注意する必要があります。
ここでは、そんなミナミヌマエビとの混泳のが可能な熱帯魚と、そうでない熱帯魚についてご紹介いたします。
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ミナミヌマエビとの混泳が出来る熱帯魚
まずは、ミナミヌマエビとの混泳が可能な熱帯魚についてご紹介していきましょう。
といっても、基本的に多くの熱帯魚はミナミヌマエビを攻撃する事はありませんので、その点はご安心ください。
ネオンテトラ
初めにミナミヌマエビとの混泳OKの生体として紹介するのは、非常に穏やかな性格であるネオンテトラです。
同じ系統のカージナルテトラやグリーンネオンテトラ、ブラックテトラなども見た目に差異はありますが性格自体は同じですので、ミナミヌマエビとの混泳は可能となっています。
元々、彼らの場合はその性格からミナミヌマエビに限らず、ほとんどの熱帯魚と混泳させる事が可能な生体ですので、全くもって問題ない存在と言えるでしょう。
グッピー
続いてのミナミヌマエビ混泳が可能な熱帯魚としては、グッピーが挙げられます。
彼らは非常に好奇心旺盛ですので、初めて見た際には興味本位で近づいていく可能性もありますが、そこから攻撃や捕食に発展する事はありませんので安心して混泳させる事が可能でしょう。
オトシンクルス
ミナミヌマエビ同様に、水槽の掃除役として購入される事があるオトシンクルスですが、当然ミナミヌマエビとの混泳は可能です。
掃除を行う場所もミナミヌマエビは比較的に底面や水草の葉を中心にツマツマ(コケ掃除)を行うのに対して、オトシンクルスはガラス面を中心にコケ掃除を行いますので、食事を行う場所もそうそう被ってしまう事はありません。
稀に餌場が被ってしまう事があり、ミナミヌマエビがオトシンクルスに轢かれて吹っ飛ばされる事もありますが、攻撃的なタックルではないのでミナミヌマエビは無傷ですし、そこから争いに発展する事もありません。
めだか各種
少し熱帯魚とは離れてしまいますが、ミナミヌマエビはメダカ水槽でも活躍する事が可能です。
そして、当然めだかの様に穏やかな性格の淡水魚と混泳させる事に対しても、何の問題もありません。
ヤマトヌマエビ
ミナミヌマエビと同様に水槽内のコケ掃除を行うヤマトヌマエビ。
彼らはヤマトヌマエビよりもかなり大きな体を持っていますので、捕食されてしまわないか心配に思える体格差となっていますが、この2種間で争いが起きる事はありません。
もちろん、衝突すればヤマトヌマエビにはパワー負けしてしまいますが、だからと言って執拗に追いかけ回される事もありませんし、ミナミヌマエビが死んでしまう事もありませんので、その点は安心して混泳させる事が可能です。
ミナミヌマエビとの混泳NGな熱帯魚
さて、ここからはミナミヌマエビとの混泳が出来ない熱帯魚についてご紹介していきましょう。
ベタ
まず、一つ目に紹介する混泳NGの熱帯魚としては、観賞用として飼われる事が多いであろうベタです。
彼らは闘魚と呼ばれるほど希少の荒い熱帯魚(個体差はあります)ですので、かなり攻撃的な性格となっています。
加えて、ベタにとってはミナミヌマエビが餌になってしまう事もありますし、好奇心旺盛な一面も兼ね備えていますので、追いかけ回してつつき続けてしまいミナミヌマエビがストレスで死んでしまう事もあります。
アベニーパファー
続いての混泳NGな熱帯魚としては、アベニーパファーというフグ科のかわいい見た目の熱帯魚です。
サイズ的にも小さい熱帯魚なのですが非常に攻撃的な性格をしており、主食が貝やエビとなっていますので、ミナミヌマエビにとってはまさに天敵と呼べる存在でしょう。
ラミレジィ
ミナミヌマエビとの混泳NGな熱帯魚の3つ目としては、今私が購入したいと思っているラミレジィという熱帯魚です。
このラミレジィという熱帯魚はホームセンターでは見かける事は少ない種類ですが、アクアショップ専門店では高頻度で見かける事が出来る生体です。サイズ的にはネオンテトラなどよりも大きく、ベタに近い大きさです。
そして、餌としては何でも食べてくれるのですが、その餌としての範囲の中にミナミヌマエビも含まれてしまっており、よほど隠れる場所が豊富にある水槽じゃないと混泳は難しいでしょう。
その他大型熱帯魚
上記3種類以外にも、基本的に大型の熱帯魚が入っている水槽では混泳は難しいと考えるべきでしょう。
大型になってくると、生き餌で生活している熱帯魚も多くミナミヌマエビも餌として認識される事でしょう。
そして、何より間違えてパクリといかれる危険もありますので、大型熱帯魚の入っている水槽に掃除役としてミナミヌマエビを投入する事は避けるべきでしょう。
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混泳NGでも可能なパターン
以上が、ミナミヌマエビとの混泳可否に関する情報となります。
混泳OK | 混泳NG |
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しかし、実際のところはミナミヌマエビとの混泳NGとされている熱帯魚でも、一緒の水槽に入れてもミナミヌマエビが無事に生きていけるケースもいくつか存在しているのです。
性格の個体差
まず一つ目のパターンとしてはミナミヌマエビと同じ水槽に入れている子が、その種類の中でも大人しい性格だったなどの個体の性格によるものです。
昔飼っていたベタ1号君の場合は、ミナミヌマエビに興味津々でかなり至近距離まで近づいてガン見しますが、そこから捕食に発展する事もなければ突つく事もなく、平和に混泳させる事が可能でした。
他にも、その熱帯魚たちが人工餌に慣れすぎていて、ミナミヌマエビを餌と認識出来ないといったケースも見られますので、一概には「混泳したら食べられる」とは断言できないのです。
隠れ場所が豊富
2つ目のパターンとしては、ミナミヌマエビが瞬時に隠れられる場所が水槽内に豊富に点在している場合です。
オーストラリアンクローバーという水草などであれば、一見地面に隙間なく生えている様に見えますが、ミナミヌマエビ視点から見るとソイルとの間に隙間がたくさんあり、瞬時に身を隠す事が可能です。
ただし、これはあくまでも隠れる事に成功した場合の話ですので、捕食率0%を継続する事は難しくいつかは食べられてしまうでしょう。
加えて、対アベニーパファーに関しては泳ぎが得意で尚且つ小回りの効く体型ですので、あまり効果は期待できないでしょう。
まとめ
もしミナミヌマエビの購入を検討されている場合は、基本的に上記でご紹介している混泳NG熱帯魚がいる水槽でなければ心配する必要はないでしょう。
もちろん、死んでしまったミナミヌマエビは食べられる可能性はありますが、生きている状態のミナミヌマエビを捕食する生体は「混泳OK熱帯魚」の中にはいませんので、安心して水槽に導入する事ができます。