熱帯魚やメダカなどアクアリウムを楽しむ際に、PSBを使われる方も多いかと思いますが、最近このPSBを自分で培養してメルカリなどで販売されているアカウントを見かける事があります。
価格もメーカーの商品よりも安く購入できる事が多いのですが、この自家製PSBに関しては注意が必要です。
というのも、実際に私自身の水槽がこの自家製PSBによってリセットに追い込まれた事があるのです。
という事で今回は、自作のPSBの購入の際に注意すべき点についてご紹介いたします。
自作のPSBを購入して起こった事
まずは、実際に我が家の水槽で起こった自作PSB事件についてご紹介しようと思います。
我が家にはいくつか水槽がありますが、今回の事件を起こしてしまったのは30cmキューブ水槽(水草水槽)で、立ち上げから1年以上経過しており非常に安定している水槽でした。
そこにメダカ繋がりで知り合った親切なおじさんから「いっぱい増やせたから一本あげるよ」と、自宅で増やしている自作のPSBをタダで貰ったのです。
PSBとは?
このPSBというのは、水槽内に溜まっている有害有機物を分解してくれる細菌が詰まった液体のことを指します。
これを水槽に適量入れるだけで、水換えの頻度が減ったりと飼育する上で発生する手間が少なくなるというメリットがあります。
そして、折角貰ったので早速水槽に使おうと思いスポイトで3滴ほど30cmキューブ水槽に添加したのです。
するとそこから2日後にミナミヌマエビが大量に死んでしまい、他にもレッドテトラが4匹いたのですが全滅。
ネオンテトラも2匹星になってしまうという謎の大量死が発生してしまい、生き残っている熱帯魚たちも動きが危うい感じになっていたので、急遽30cm水槽をリセットすることにしたのです。
なお、生き残りを避難させた水槽では高頻度で換水させたおかげか、それ以上弱ってしまう個体は出ず、現在は安定している状態です。
自家製PSBの安全性について
この様な事があってから、もちろん貰った自家製PSBは処分することにしました。
が、ここである疑問が浮上したのです。
というのも、実はこの自作のPSBを使用したのは30cmキューブ水槽だけではなく、同じタイミングでベランダのビオトープで飼育しているメダカにも使用していたのです。
メダカには無害だった?
そんなビオトープのメダカ達ですが、この怪しいPSBを使用したにも関わらず1匹も死ぬことはなかったのです。
そもそも生体が死んでしまうようなものを他人に配るサイコパスもそうそう居ないでしょうから、今回このPSBを渡してきたおじさんも自分のメダカ達には特に影響が出ていないからという事で、善意で配ってくれたのでしょう。
ただ、うちのメダカには影響は出ませんでしたが熱帯魚水槽ではかなりの被害が出たわけで、この自家製PSBは熱帯魚たちには危険だと言わざるを得ない状況となっています。
病気に弱い生体には毒なのかも
今回のこの状況を見るに、この自家製PSB内には何かしら生体に悪影響を及ぼす細菌やら病気も混じっており、それが熱帯魚やエビ達を死なせてしまったのだと推測できます。
その点、メダカは熱帯魚たちと比べれば元々病気や環境変化に強い生体ですので、この自家製PSBを入れても平気だったのでしょう。
もちろん、だから言って全ての自家製PSBが危険と言うつもりはありませんが、少なくともメダカに使うならメダカに、熱帯魚に使うなら熱帯魚に対して安全が確認できているものを使う必要があるでしょうね。
PSBは専門家もしくは正規品を購入しよう!
以上の事から、ヤフオクやメルカリなどのフリマアプリで売られている自家製のPSBの購入を検討されている方がいましたら、今回我が家の水槽で起こった大惨事が起きてしまう可能性もあるという事を事前に知っておくべきでしょう。
もちろん、前述でも言いましたが全ての自家繁殖させたPSBの全てが、同じように危険という訳ではないでしょう。
しかし、メーカーの工場のような大規模な管理体制が整っているのであればまだしも、自宅のベランダなどで他の飲料が入っていたペットボトルや容器で培養されたPSBとなると話は別です。
製作者が意図していなかったとしても、どこかのタイミングで何か悪いものが混じってしまう可能性もあるのでしょう。
以上、今回は反面教師的な内容になってしまいましたが、実体験を交えた自家製のPSBの注意喚起となります。