熱帯魚などのアクアリウム水槽の中でも厄介な存在であるコケ。
その対処法として木酢液という選択肢がありますが、その多くが黒髭ゴケに対して用いられている事が多いです。
そこで、今回は木酢液が他のコケにも効果があるのかを検証していきたいと思います。
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木酢液の検証内容
もうダメだぁ〜(T-T)
っちゅう事で、前々から気になってた木酢液の効果を検証してみる!!#アクアリウム #コケ pic.twitter.com/ExpsadAV9C— ハリー@アクアリウム (@harryaqua_jp) February 7, 2020
それでは初めに今回行う木酢液の検証の内容についてご紹介します。
対象となるコケの種類
木酢液のコケへの効果を検証するにあたり、使用する水槽はもちろん我が家の水槽です。
この水槽には現状黒髭ゴケなどは発生していませんが、その代わりに糸状コケが大量に繁殖してしまっている状況です。
細かい部分で言えば、リリィパイプ内に茶ゴケもありますが、そちらは今回は検証の対象外とします。
その他の条件
その他の細かい条件についても記載しておきます。
何の水槽か | 熱帯魚の飼育水槽 |
生体の有無 | メインのカラシン系に始まり、 コケ掃除役としてミナミヌマエビやオトシンクルス在中 |
水温 | 26℃前後を推移 |
照明 | アクロ トライアングル グローにて12時間照射 |
pH | 石の導入により弱アルカリ性になっていると推測 |
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糸状コケに対する木酢液の効果
それでは、上記の条件で木酢液の検証を行った結果についてご紹介しましょう!
結論から言うと、嬉しい事に木酢液は黒髭ゴケ以外のコケに対しても効果が出るという結果となりました^^
目視での変化
まず、木酢液を添加してから4~5日後に目視で水槽内の糸状コケを確認したところ、ぱっと見はさほど変化が起こっていない様に見えました。
が、細部まで確認してみると、ある事に気が付いたのです。
それは、以前はフィルターによる緩やかな水流に乗って、無数の糸状コケが緩やかになびいていたのですが、木酢液の添加から数日後には何やら糸状コケが絡まっている様な塊になっている様な状態に変化していたのです。
確実に効果は出ている
そして、木酢液の効果を一番実感できる事がありました。
それはガラス面に発生している糸状コケを、GEXのコケ取りのへら(コケバスター)で掃除した後に見られる現象に明らかな違いが生じていたのです。
以前は、コケ掃除後には水中内に無数の糸状コケの粒子が細い繊維の様な形で漂っていましたが、木酢液添加後のコケ掃除の際にはそれらの繊維状の粒子ではなくボロボロの小さな塊の様な残骸となって漂っていたのです。
この様に、単なる目視だけでは糸状コケに木酢液が作用しているのか判断は難しかったですが、実際にコケを削ぎ落としてみれば確実に糸状コケを弱らせる事に成功していると判断できるでしょう。
水槽のコケ対策に木酢液を使うデメリット
ただし、そんな木酢液ですが実際に使用してみて、デメリットの存在にも気付かされたのです。
ここでは念のため、木酢液の使用上の注意とも言える内容についても併せてご紹介いたします。
匂いの変化
まず一番びっくりした点として、匂いの問題が挙げられます。
木酢液は原液をドバドバ水槽内に導入するものではなく、非常に小さなスポイトで数滴垂らすだけと言うものです。
が、たった数滴だけであっても、水槽の匂いは一変します。
なので、たった数滴であってもかなり部屋の匂いを一変させますので、その辺りは事前に覚悟しておく必要があるでしょう。
実際に出た生体への影響
次に今回の木酢液で一番ショックだった内容ではありますが、生体への影響も考慮しておく必要があります。
今回の検証開始時には、水槽内にはカラシン等以外にも3匹のオトシンクルスがいました。
が、1回目の木酢液の添加を行った翌日にオトシンクルスが1匹死んでしまったのです。
この時点ではタイミング的に木酢液の影響で死んでしまった可能性が高かったですが、たまたまそのタイミングが重なってしまったという可能性もありました。
しかし、1回目の添加後から数日後に水換えを行い、その際に再度木酢液を3滴ほど添加した翌日にまたしてもオトシンクルスが1匹死んでしまったのです。
残りの1匹は今も元気です。
他のサイトの情報でも「木酢液を入れすぎない限り生体に影響はない」と紹介されていましたが、今回の件で弱い個体や体調が悪いタイミングでの木酢液の導入は生体を死なせてしまう可能性があるという検証結果となってしまいました。
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まとめ
以上が、木酢液が黒髭ゴケ以外のコケにも効果を発揮できるかどうかの検証結果となります。
実際に我が家の水槽で木酢液を使ってみて、糸状コケにもその効果を発揮できるとういう事が証明できました。
しかし、木酢液にはデメリットになり得る点もあるという点も確認する事ができましたので、今後は基本的には木酢液を使用しなくても済む状態、すなわちコケが発生しにくい水槽を維持する事に注力する事にします。
もし、木酢液の使用を検討されている方がいらっしゃいましたら、匂いの変化と生体への影響については用心しながら使用していただければと思います。