屋外飼育しているメダカは寒い冬の間、越冬のために休眠状態になっています。
そして、徐々に気温が高くなってくるにつれ徐々に覚醒し始めますので、このタイミングで少し手を加えて環境を整える事ができます。
ただ無闇やたらに行動してしまうと、メダカにダメージを与えてしまう事になりますので、今回はメダカを起こす方法や注意点などをご紹介いたします。
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越冬明けのメダカに出来る事
越冬を終えたメダカは、暖かくなった後もしばらくの間そのまま放置しておくという方法でも可能ではあります。
しかし、ビオトープの設置環境次第では人間の手を加えてあげた方が覚醒もしやすく、折角越冬したのに落ちてしまう個体を出さない様にすることも可能となっています。
水替え
まず、初めに出来る事は水替えです。
ビオトープの環境次第で対応に差が出る部分ではありますが、藻などが大量に発生している場合はそれを取り除くことも必要となります。
また、車通りの多いエリアの場合、水中に排気ガスだったり砂埃がかなり大量に混じっている事がありますので、そういった部分も含めて水替えを行なってあげる必要はあります。
こういった古い飼育水を一定割合捨てて、新しい飼育水を入れる事でメダカが環境の変化に反応し、そのまま放置する時よりも覚醒が早くなる傾向があるのです。
ただし、後述しますが水替えの際に注意点があり、それを守らないと逆に水替えによってメダカが弱ってしまう事もありますので、考えなしに水替えしまくるという事は避けましょう。
餌やり
次に越冬後のメダカに出来る事といえば、餌やりです。
基本的にメダカは越冬前に溜め込んだ栄養に加え、越冬中も水中に存在するバクテリアなどを少量ではありますが摂取しています。
しかし、確実に越冬前に比べて飢餓状態に近い状態にはなっていますので、水中のバクテリアだけではなく人口餌なども与えてガリガリ状態から平均的なサイズにまで戻してあげる必要はあります。
ただ、これに関しても水替え同様に注意点を守らないと逆にメダカの体調を悪化させてしまう要因にもなりかねませんので、餌の量やタイミングなど状況を見極める必要があります。
枯れた水草の処分
メダカのビオトープに水草を植えている場合、ほとんどの場合は越冬中に枯れてしまいます。
なので、見た目的にも良くない様に見えますので、全部取り除きたいと思うかも知れませんが、これに関しては場合によっては残した方がいいケースもあります。
というのも、そういった水中や水面を漂う枯れ草などは、バクテリアを発生させる元となることもありますので、冬場に減少したバクテリアの量を復活させるという意味では有用なのです。
もちろんドロドロに溶けてしまっている水草は水質悪化に繋がりますので取り除いてしまって大丈夫ですが、茶色に変色しているだけの枯れた水草は全部とまでは言いませんがある程度そのまま放置していても大丈夫です。
また、枯れた水草を取り除く際に、根が残っている分は春以降に復活してくれる可能性もありますので、そのまま引っこ抜くのではなくハサミなどで根本からカットして上の部分だけ取り除くと良いでしょう。
越冬後のいきなりのリセットはNGです。
春先にメダカを起こす時の注意点
続いては、上記でご紹介の越冬後のメダカを起こす方法に関する注意点をご紹介しようと思います。
水替えのタイミングが重要
真冬の厳しい寒さを超えて、気温が上がってきたタイミングでメダカを起こそうと水替えを行うと思いますが、そのタイミングは非常に重要です。
例えば、日中の気温が15℃を超えてくればメダカを起こしても大丈夫と思われるかも知れませんが、これが一時的な気温の上昇で数日後から再び気温一桁が続いたりする場合もあります。
この場合、水替えを行なってメダカを起こしてしまうと、折角低温でも耐えられる様に休眠していたのにそれをわざわざ叩き起こして過酷な環境に身を置かせるという鬼畜な行動になってしまうのです。
なので、1日だけ気温が上昇したからといって水替えを急ぐのではなく、週間予報などで天気や気温を確認して再度気温が下がりそうにないなと判断できた場合に水替えを行う様にしましょう。
水替えは少量ずつ
通常時の水替えの時にも言える事ですが、越冬で休眠しているメダカに対して行う水替えはより慎重に行う必要があります。
というのも、休眠中のメダカは全ての機能をほとんど停止している状態ですので、その状態の時に一気に水替えを行い水質を急変させてしまうと、その変化に対応する事は出来ずに落ちてしまう事があるのです。
通常時のメダカは水質変化にも強い生体に分類されていますが、この時ばかりは変化に弱い生体という認識を持ってかなり慎重に行う必要があります。
餌は超少量ずつ
続いて、餌やりについても注意点があります。
越冬明けでお腹を空かせているだろうと、親切心から多めに餌を与えたい気持ちになってしまうかも知れませんが、当然これもNG行動となります。
水替えの注意点でもご紹介の通り、越冬明けのメダカはまだ完全に覚醒し終えていない中途半端な状態です。
なので、消化器官なども通常時よりもかなり働きが低下している状態となります。
その状態で大量の餌を与えてしまうと、メダカが餌を食べたは良いものの消化不良に陥ってしまうリスクがあります。
また、そもそもそこまで食いつきが良くなく、餌が水中に残ってしまった場合はそれが水質悪化の原因になってしまったりと、餌を多めに与える事に何のメリットもないのです。
そういった事を踏まえて、越冬直後のメダカに与える餌の量は本当に一口食べる程度の超少量に留める様にしましょう。
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越冬後のメダカまとめ
以上が、越冬後のメダカを起こす方法と、その際の注意点のご紹介となります。
記事中でもご紹介の通り、メダカの屋外飼育周辺の環境によっては水の汚れも少なく、そのまま自然に越冬させてしまっても大丈夫なケースもあります。
しかし、我が家の様に水中に排気ガスの黒い粉や砂埃が大量に入ってしまっている場合は、越冬終了のタイミングで徐々に水替えを行なった方が覚醒後のメダカにとってもメリットのある行為となります。
ただし、まだまだ寒い日が続く様なタイミングでこれを行うと、逆にメダカにとってダメージとなりますのでタイミングは重要となります。
そして水替えと同時に覚醒したメダカに餌をあげる場合も、「少な過ぎるかな?」と思ってしまう位に少量から開始する様にしましょう。
これらの基本的なことを押さえておけば、折角越冬出来たのに弱って死んでしまうという事を避ける事ができるでしょう。