熱帯魚を始めた飼う方は特に注意が必要なことなのですが、実は熱帯魚は取り扱いを間違えるとすぐに死んでしまう生き物なのです。
とはいえ、今まで熱帯魚や金魚、メダカなどの飼育をした事がない方にとっては、そもそも何を知らないのかがわからない状態かと思います。
そこで、ここでは熱帯魚を買い始める前に必要な準備についてご紹介いたします。
熱帯魚と水槽は同時に購入してはいけない!
まず、初めに気を付ける事としては、熱帯魚と水槽を同じタイミングで購入してはいけないという点です。
これは「熱帯魚を飼おう!」と思い立ってすぐさま行動に移してしまう方に多いミスなのですが、熟練者でもかなり高難易度な方法なのです。
水槽の立ち上げに時間がかかる
熱帯魚と水槽を同じタイミングで購入してはいけない1つ目の理由としては、水槽の立ち上げ(セッティング)に時間がかかってしまうためです。
もちろん、見た目的な立ち上げであれば初めての方でも1時間あれば完了するでしょうが、立ち上げたばかりの水槽というのは水中の有害物質を分解してくれるバクテリアが全く居ない状態です。
なので、その状態で熱帯魚を水槽に入れてしまうと、徐々に熱帯魚のフンや尿から発生するアンモニアなどで水質が悪化してしまい、熱帯魚が弱り最後には死んでしまうのです。
バクテリア定着後に熱帯魚を購入する
では、バクテリアが水槽内に定着するまで待ってから熱帯魚を水槽に入れれば良いという事になるのですが、水槽を立ち上げてからバクテリアが完全に定着するまでには2週間ほどの時間がかかってしまいます。
なので、水槽と熱帯魚を同時に買ってしまうと、その2週間の間には熱帯魚たちの居場所がない状態になりますので、高確率で全滅してしまうでしょう。
これが水槽と熱帯魚を同時に購入してはいけない2つ目の理由となります。
水中の酸素濃度に注意!
熱帯魚は人間と同様に生きていくためには酸素を体内に吸引する必要があります。
人間であれば空気を肺で吸い込んで酸素を取り入れる事が可能ですが、熱帯魚の場合はエラ呼吸で水中から酸素を取り入れる必要があります。
ベタなどの一部の熱帯魚はラビリンス器官という水面から呼吸できる器官を持っている種類も存在します。
つまり、水中に酸素が潤沢に溶け込んでいる環境である必要があり、これが出来ていない水槽では熱帯魚たちが酸欠で死んでしまう事になるのです。
水草による酸素供給
この水中の酸素問題を解決する方法は幾つか存在しています。
その内の1つは、水草による酸素供給の方法となります。
水草は主に水中で生きる事ができる植物の事で様々な種類が存在していますが、植物ですので当然ながら光合成を行います。
水中で光合成を行う事により酸素が生成され、それが水中に溶け込んでくれるため熱帯魚にとって生きるための環境を整える事が可能となるのです。
もちろん、光合成には光が必要になりますので照明の用意も忘れずに。
ちなみに、我が家では光合成を促進してくれるこのリーフグローを使っています。
フィルターによる酸素供給
2つ目の方法としては、フィルターによる酸素供給の方法があります。
通常、フィルターの役割としては水槽内の水の浄化を目的とする装置なのですが、ろ過した水を水槽内に戻す際に空気も一緒に巻き込んでくれるタイプのフィルターの場合はエアレーションの役割も行ってくれるのです。
もちろん、そこまで激しいフィルターである必要はなく少しでも「ちょろちょろ」と音を出しながら水中に空気が入っていれば大丈夫です。
中には、こういったエアレーションとフィルターの両方の機能を兼ね備えた商品もありますので、心配な方にはオススメです。
エアレーションによる酸素供給
続いての酸素供給方法としては、エアレーションによる方法があります。
一般的にこの方法が一番メジャーな方法で、なおかつ確実に酸素を水中に溶け込ませる事ができる方法となります。
が、デメリットとしてはモーター音が大きい事がほとんどで、寝室などに設置する水槽の場合は要熟考となります。
水質には手を抜かない!
最後に水質についても触れておきましょう。
私が中学生の頃にも一度熱帯魚を飼っていた事がありましたが、その頃に定期的に熱帯魚を死なせてしまっていた理由がこの水質の問題でしたので、自戒の念も込めてご紹介いたします。
カルキ抜きは必須
まず、大前提として飼育水として水槽に入れる水は、必ずカルキ抜きを行なった水を使用する様にしましょう。
恐らくほとんどの方が、水槽の水に水道水を使われるでしょうが、水道水には魚に有害な塩素が含まれています。
人間であれば影響が出ないレベルの塩素であっても、その中で生活する熱帯魚にとっては非常に強力な毒素となってしまいますので、水道水をそのまま飼育水として使ってしまうと直ぐに全滅してしまいます。
なので、水道水を利用する場合は必ずカルキ抜きを行う様にしましょう!
水温調整も忘れずに
次に水温についても注意しておきましょう。
熱帯魚はその名の通り、比較的温かい水温で生活する魚ですので、日本の冬場の水温には絶える事が出来ません。
なので、冬場の水温調整にはヒーターの存在が不可欠となります。
基本的に冬場の水温調整にはヒーターを導入しておけば、自動的に適温になるまで稼働してくれますので手間はかかりません。
それよりも厄介なのは日本の夏場の温度が、熱帯魚の飼育水温をはるかにオーバーしてしまう事です。
常にクーラーが付いている室内にある水槽であれば、26〜28℃という熱帯魚にとっても最適な温度になるのですが、そうでない場合は水温が30℃以上まで上昇してしまい、さすがの熱帯魚でも熱でやられてしまうのです。
なので、クーラーが日中も付いていない環境では、水槽用の冷却ファンを別途導入する必要があるでしょう。
環境を整えてから熱帯魚を迎えよう!
以上が熱帯魚を購入する前にやっておくべき準備となります。
こう見ると色々とやるべき事が多くて大変に思われるでしょうが、基本的にはそこまで難しいものではありません。
というのも、基本的には時間と機器が勝手に仕事してくれますので、人間側が気をつけるべき点としては水道水のカルキ抜き位と言えるでしょう^^
これさえ行なっておけば、基本的に準備でミスをする事はありませんので、安心して熱帯魚を購入して水槽に入れる事ができるでしょう!