アクアリウムに使用する水草の中でも、管理のしやすさから人気があるロタラ系の水草。
成長速度も早く、切って挿すだけ増やす事ができるロタラ系水草ですが、枯れてもいないのに稀に倒れる様に傾いてしまう事があります。
今回はそんなロタラ系水草が倒れる原因やその対処法についてご紹介いたします。
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ロタラ系水草が倒れる原因
枯れた訳でもないのにロタラ系水草が何故徐々に倒れていってしまうのか、その点についてご紹介します。
倒れるのは自然
そもそもの話、ロタラ系水草は倒れるのが自然です。
というのも、ロタラは自然界でもそうですが、ある程度成長すればそこから倒れる様に伸びていき、地面と設置した場所の節からどんどん根を下ろしていきます。
そして、そのまま横に伸びていき、根が出た地点から脇芽が出てきて、そこから新しく縦に伸びるロタラが発生します。
元々ロタラ系水草はこの様に横に広がり、株数を増やす様にどんどん増える様な生存戦略をとっている水草である為、むしろロタラが倒れるのは順調に育っている証拠でもあります。
ロタラが弱っている場合も倒れる
ただ、ここで勘違いしてはいけないポイントとしては、ロタラが倒れるのは何も成長の過程での傾倒だけではないという事です。
というのも、当たり前の話ですが、ロタラが弱ったりして茎の部分がへなったり溶けてしまっている場合も、倒れる事があります。
幸いそこまで弱っている場合は、その見た目からロタラが弱っている事が見て取れるレベルで弱っているでしょうから、成長による傾倒と弱った事による傾倒どちらのパターンなのかの判断は容易です。
ロタラが倒れる事のメリット・デメリット
そんなロタラ系水草の倒れていく現象ですが、自然の現象とは言えメリットだけではなくデメリットも存在します。
ロタラ傾倒のメリット
まず、ロタラ系水草の傾倒に関するメリットからご紹介します。
ロタラ傾倒のメリット
- 株数が増える
- 水草代が浮く
- 水質浄化能力が上がる
ロタラが倒れる事のメリットは、とにかく株数が増える事にあります。
この画像の水槽も、元々はロタラspハラが一株だけ入っていた水槽なのですが、それが倒れてからどんどん横に伸びていき、更に所々から脇芽が生え、成長しています。
たった1本だけだったロタラがここまで成長してどんどん脇芽から新しい株が生えてきていますので、縦の長さだけではなく株数自体を増やす事ができます。
そうなれば当然、別の水槽用に新しくロタラを購入する必要もなく、増えた株を移植する事が出来ますので、今後ロタラを購入する必要がなくなりその分の費用が浮きます。
それに、ロタラは元々水中の余分な栄養素を吸収しやすい性質を持っている水草ですので、増えれば増えるほど水質浄化能力の向上が見込めます。
ロタラ傾倒のデメリット
次に、ロタラ系水草の傾倒に関するデメリットをご紹介します。
ロタラ傾倒のデメリット
- 景観が崩れる
- 伸長の向きが成り行き任せ
画像でも分かる通り、レイアウトを意識して水草を配置していても、そんなレイアウトなど関係なしにロタラは横に伸長しています。
しまいには水槽の前面に伸びてしまったので、このまま放置すると水槽の中が見れない状態になります。
しかも、この伸長の向きを人工的に制御するのは非常に難しく、下手に触るとそこでストップ、最悪の場合は抜けたり成長が止まってしまう事も考えられますので、手入れが非常に困難です。
ロタラ系水草が倒れない様にする方法
ロタラ系水草は倒れるものだと言っても、水草水槽で密にロタラが群生しているレイアウトにしたいという方の場合は、出来るだけロタラには倒れて欲しくないところです。
そこで、可能な限りロタラが倒れない様にする方法についてもご紹介いたします。
密集させる
1つ目の方法としては、ロタラを密集させて植えるという方法です。
この方法でも100%とは出来ませんが、密集させる事で隣のロタラが壁となってそれ以上傾かせずに、上に向かって無理やり伸長させる事が可能となります。
それでも群生の一番外側のロタラには傾倒してしまう可能性は高まりますし、群生の中央付近でも上の方の茎から無理やり根を何cmも伸ばしてくる株も出てきますので、ある程度は仕方ない部分ではあります。
傾倒ポイントの少し下を切る
2つ目の方法は、ロタラが横に曲がって横に伸長しそうになっているポイントの少し下の茎をカットするという方法です。
そうする事で、元々の数はカットされた部分から新たに脇芽が生えて上に伸びようとします。
そして、カットした上の部分はそのまま植栽する事で、一旦成長がストップしてカット部分から根を生やす事にエネルギーが回ります。
その後は再び横に伸びるのか上に伸びるのかは運次第ではありますが、横に伸び出したら再びカットして株数を増やす事もできます。
別の水槽に移す
3つ目の方法は、諦めてその水槽から取り出し、水草を育てるため専用の水槽に移すという方法があります。
この場合は、一旦本水槽の水草の本数が減る事になりますが、移動させた傾倒しているロタラが別の水槽でどんどん株数を増やす事になりますので、将来的に見るとロタラ群生地を作る際にロタラの本数を確保する事ができる様になります。
まとめ
以上がロタラが倒れてしまう現象の原因とその対応策のご紹介となります。
今回ご紹介している私の水槽ではそこまで水槽の景観は意識していませんので、好きな様に伸びてもらって最終的にカットして群生させようと考えています。
が、景観重視で管理されている水槽では、株数が増えることはありがたいが水景は崩したくないという方も多いでしょうから、早めにカットもしくは別の水槽に移動させるという手段を取るべきでしょう。
いずれにしても、ロタラが倒れるのは水草にとって良好な環境である事の証明になりますので、管理方法は今のまま継続して大丈夫というサインとして捉えましょう^^
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