メダカは飼育できる魚類の中でも、かなり丈夫な種類です。
なので、そう簡単には死んでしまわない生体ではありますが、そうは言っても無敵ではないのであまりにも悪い条件が重なるとメダカでも死んでしまいます。
そこでここでは、メダカが死んでしまう理由について、考えられる可能性を列挙いたします。
メダカの寿命
まずは、特に飼育方法にも問題もなく、普通に健康的に過ごせていたメダカが死んでしまう場合について。
このケースで、なおかつ同じ飼育環境にある他のメダカが元気に遊泳している場合は、単に寿命が原因となってしまっていることが考えられます。
これに関しては、むしろ寿命まで命を全うできたという事で、今の飼育環境を維持する事で他のメダカを健康的なままで飼育することができる様になります。
ちなみに、メダカの寿命は1〜5年と環境や個体差によってかなり差がありますので、3年を目標に飼育すると良いでしょう。
水質悪化&水質変化
メダカの死因として考えられる2つ目の原因は、水質に関するものです。
冒頭でもご紹介の通り、メダカは非常に丈夫な生体ですので、多少の水質変化や水質悪化にも耐えることが可能です。
とは言え、ノーダメージという訳ではありませんので、急激な水質変化や水質悪化が起こって生き残ったとしても、確実にダメージとして蓄積されて死んでしまう可能性が高まります。
水質悪化の原因
メダカの飼育環境の水質が悪化する原因はいくつかありますが、中でも可能性が高いのはバクテリアによる浄化作用不足です。
特に過密飼育だったり、そもそもバクテリアの繁殖ができない様な環境(酸性雨が頻繁に水槽に入る)では、メダカの糞尿による水質悪化が進んでしまい飼育水の含有毒素が高くなってしまいます。
なので、この場合は雨水が入りにくい場所に飼育環境を移動させたり、メダカの飼育数に対して大きめの飼育容器を用意するなどの対策が必要になります。
水質変化が原因の場合
水質関連のもう一つの原因である水質変化について。
これは普通にしていて急激に変化するという事は起こりにくいですが、何年も自然浄化作用だけで回していたメダカ水槽にいるメダカを、水合わせなしで急に真新しい飼育水に移動させてしまうと、変化が急すぎて死んでしまう可能性があります。
他にも前述でご紹介の通り、もともとアルカリ性に偏っていた飼育水の中に大量に雨水が侵入してしまい、一気に水質が酸性寄りになりメダカが死んでしまうケースもあります。
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餓死
3つ目のメダカの死因は、普通に飼育していれば起きる可能性が極めて低い餓死です。
基本的に餓死の可能性は低い
屋外で飼育しているメダカで、なおかつ飼育水に青水を使用している場合は、完全放置でも水中にいるバクテリアを餌として摂取してくれますので、基本的に餓死はあり得ません。
部屋の中で飼育している場合も、目に入る場所に水槽があるでしょうから、この場合も餌を何日も与えずに餓死させてしまう事も考えにくいです。
餓死の可能性が出る条件
メダカの餓死の可能性が出る条件としては、冬眠時の餓死が最も多いです。
メダカを越冬させる場合、細胞の活動も休止状態になりますので、この期間はそもそも餌をあげる頻度は極端に減ります。
それこそ、水面に氷が張る様な気温になる地域での屋外飼育であれば、完全に給餌を中断します。
これ自体は正しい飼育方法ではあるのですが、その越冬前に十分に餌を食べて脂肪を蓄えられていない状態だった場合は、この越冬中に餌も食べられず体内に貯蔵している栄養も枯渇し、そのまま餓死してしまう事があるのです。
餓死を防ぐ方法
これを阻止するには、越冬前に多めに餌を与えてメダカに栄養を蓄えさせておく事。
そして中途半端に温度が保たれる環境ではなく、いっそのこと1日中水温が低いままになる環境にしてしまった方が、安定する事もあるのです。
高水温
4つ目のメダカの死因は高水温によるもので、夏場に急増する原因の一つです。
高水温になる原因
特に屋外飼育の場合、1日中太陽光に当たる場所にメダカの飼育容器を設置しており、更に水量が少ない容器で飼育している場合は、放熱よりも太陽光による加温の方が多くなり、冗談抜きで40度近くにまで水温が上がってしまう事もあります。
そうなると、いかに適用可能水温の広いメダカであっても流石に耐えることができず、そのまま死んでしまう事があります。
夏場の水温対策
これを回避する方法は意外と簡単です。
夏場に限り、太陽があたりにく位置にメダカ水槽を移動させてやるだけで解決します。
とは言え、スペース的な問題でメダカ水槽を動かすことが出来ない場合もありますので、そう言った場合はすだれを購入して水槽が影になる様に配置すればOKです。
もちろん、水温が気温に近い温度まで高くなること自体は避けられませんが、日陰にするだけでもかなりの効果を発揮しますので、やる価値は十分にあります。
酸欠
5つ目のメダカの死因は、酸欠によるものです。
ポンプや濾過装置などで空気が水中に放出されたり、水面が揺れている状態であれば過密飼育にしていても酸欠になってしまうリスクは限りになく少ないです。
しかし、こういった循環装置がなく過密飼育、更にバクテリアや水草が多い状態になると、光合成などの酸素供給も止まり反対に水草や苔の呼吸も加わって、水中の酸素濃度が一気に下がってしまい、そのまま酸欠になってしまう場合があります。
酸素は生体にとって必要な要素ですので、酸欠で死んでしまうメダカがいる場合、そのままその環境内にいる生体が全滅する可能性もありますので、過密飼育は控える様にしましょう。
病気
6つ目のメダカの死因は、病気によるものです。
こちらも、繊細な熱帯魚などと比較するとメダカが病気にかかる可能性は低いものではありますが、0ではありません。
なので、メダカに病気などの兆候が見られた場合に限らず、たまには水替えを行う必要があります。
また、病気が外部からメダカ水槽に侵入してしまわない様に、何かしら飼育環境内に導入する場合は念入りに水洗い、必要に応じて消毒などを行ってから水槽に導入する様にしましょう。
注意
メダカや熱帯魚の病気が発生した場合に、飼育水に添加して飼育環境全体を消毒させることが出来る薬が売られています。
もちろん、これらは効果的ではあるのですが、ミナミヌマエビや貝類にとっては毒になる薬も多いので、使用の際には十分に注意書きを読んでから使用する様にしましょう。
殺虫剤
7つ目のメダカの死因は、非常に稀な原因ではありますが殺虫剤などの薬剤が誤って水槽内に入ってしまう事によりものです。
これは実際に我が家のビオトープで起こった事なのですが、ベランダに蜂の巣が出来た為そこに殺虫剤を散布。
それ自体は大丈夫だったのですが、殺虫剤を浴びた蜂がそのまま墜落するのではなく、ふらふらと移動して不幸な事にメダカ水槽に着水してしまったのです。
これにより蜂の体に付着していた殺虫剤が飼育水に溶け込み、ビオトープが壊滅状態になった事がありました。
なので、たとえ距離がある場所への殺虫剤散布であっても予想外のことが起こり得ますので、一時的に水槽に蓋をして薬剤が入ったり虫が水槽内に落ちて死んでしまわない様に注意しましょう。
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